- 2008年2月 6日 00:02
- Review
原作版『陰日向に咲く』を読んだ。
今日の夜買ってあっさり読めてしまった。
これは映画の方が断然好みだ。
原作は少し話が絡むとはいえ、ショートショートというせいもあってスルッと読めてしまうので感動があんまり大きくならない。感情移入する前に話が終わってしまう感じだった。加えて、「ピンボケな私」を映画に入れなかったのは英断だ。これだけはどうにも好きになれない。恋空と似たような、若気の至りでは済まされないレベルのバカの臭いがする。教養がないというか。もちろん日陰な人の話としてひどく書いているんだろうけど、ラストまで行ってもその分のカタルシスが感じられなかった。口に合わないともいえる。
最初に見たから、というのが大きいのもあるんだろうけど映画の方が役者達の演技のおかげでより感動できる。原作にもあるモーゼの「俺ぁいけねぇよ」のシーン、健一さんへの手紙の朗読はよかった。
ただ、映画用のデフォルメが相当されているように感じた。映画に比べて、原作の登場人物たちはより一層バカであり、クズである(注:褒め言葉)。アホさ丸出しのまさしく日陰の人々だ。その上で、芸が細かいというか、こういった人々の心理を細かい所までよく書き分けられていると思う。飛び出たキャラの数々は著者のなりきり芸に通ずるものを感じる。Overrunを読んでいる間、脳内ではどういうわけか春樹先輩がずっとナレーションをしていた(笑)
帯の山田宗樹の紹介にもあるように、原作には「毒気」がある。しかし、それは著者らしさ、という魅力の一つともいえると思う。
総じて、悪い本ではないと思うが、若い人向けというか、読書家が好む本ではない。
映画の方が個人的にはオススメです。
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